
花と人間の関わりをひも解いていくといろんなことが分かって、おもしろがっている「こくう」です。
人が人として誕生した頃から、花は、仲間である人間どうしに、メッセージを贈る存在でした。
昔から花は賛美されて、その香りと美しさは装飾として
私たちの暮らしに、癒しを与えてきました。
これだけ美の象徴とされることが多い「生物」はおそらく花だけでしょう。
生物としての花のルーツはいったいどこからか、を見つけに、地球の歴史をタイムマシーンに乗ってさかのぼってみましょう。
今から約30億年前、奇跡の星といえる地球上の海水中に生命が誕生しました。
その頃の生物とは、細菌やアメーバーのような微生物でしたが、
ある日、突然変異によって新しい生物が出現します。
突然変異とは、遺伝子が放射線などによって変化すること。
つまり親の持つ特性とはまったく異なった生物が誕生するということなんですね。
新種の生物、それは「光合成をする生きもの」でした。
光合成は二酸化炭素を酸素に変換する働きをしますが、この新種の生物が出現する以前の生物にとって酸素は猛毒だったため、古い生物はほとんど絶滅していきました。
新種の生物は何万年もかけてすこしづつ進化し、1千万年をかけて姿を変え、何億年もかけて別の生物へと変化していったのです。
その一方の先が「花に」、他の一方の先が「人に」なった。
そうです、花と私たちのルーツ、生きものとしての根源は同じ生物から始まっている。
花と人に共通の遺伝子が存在するということは、ちょっとなんだか信じがたいことですが、
私たちは花を見るとなぜか、ホっとします。
たしかにそれは遺伝子に組み込まれた反応のようでもあります。
花を愛でるこころは、自分の生、他人の生をいつくしむこころと同じものではないでしょうか。
もしそれが人の共通意識なら、ずっとこれからも、花を感じながら生きていたいのです。
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